新しいタイプの年金が注目されているとの毎日新聞の報道です。

早く死ぬと損が大きい代わりに長生きするほど多くの年金を受け取れる「トンチン年金」が注目されている。昨年4月に販売を始めた日本生命保険の契約件数は4万件を超え、第一生命保険も今年3月から販売を開始した。人生100年時代が視野に入る中、「長生きリスク」に備える保険へのニーズが今後高まりそうだ。

「トンチン」とは、17世紀のイタリア人銀行家ロレンツォ・トンティが考案した制度に由来する保険。死亡時の保険金支払額を抑えることで、その分生きている人の年金額を大きくする仕組みだ。

日本生命が販売する「グランエイジ」は、50~87歳が加入対象で、「終身」か「10年確定」のいずれかの方法で年金を受け取れる。例えば50歳の男性が、70歳になるまで20年間保険料を払って終身年金を受け取る場合、保険料は月々5万790円で、年金は年60万円。90歳過ぎまで長生きすれば、払った分を上回る年金を受け取れる計算だ。

90歳を超えるとお得に© 毎日新聞 90歳を超えるとお得に
日本生命によると、加入の動機は「長生きした場合の生活費の備え」や「介護費などで子どもに負担をかけないため」などが多い。加入者は女性の割合が高く、50歳代が約4割を占めるという。同社は「50歳が人生の折り返し地点となっており、長い『セカンドライフ』を考えている人は予想以上に多い」と話す。

第一生命も今年3月、同様の仕組みの「ながいき物語」の販売を開始した。日本人の平均寿命は年々上昇しており、2065年には男性84.95歳、女性91.35歳と現在から4歳以上伸びる見込み。100歳以上人口は、50年には15年の10倍を超える約70万人に達するとされる。業界上位2社が導入したことで、従来の主力である死亡保障から、長生き保障へのシフトが進む可能性もある。

いままでの生命保険会社などで販売している私的年金は受け取れる年数が5年や10年など期間が決まっていました。

この年金は受け取れる年数を死亡するまでの「終身」を選べるところが特徴です。

生命保険会社側にすると、支払う年数が決まっていない商品はリスクがあります。

この報道の例によれば、20年払い込みで月々57,900円、合計13,896,000円の払い込み。受け取りは70歳から年に60万円もらうと、93歳まで生きて23年間もらうとペイすることになります。94歳以降まで生き続けていれば得をします。

保険に入る方も、早く亡くなれば損をするというリスクがある商品です。

月々57,900円の積み立て定期預金をするのとどっちが得か?というところですが、いつ亡くなるかなど誰にもわかりませんので、健康度合いを考えながらのマネープランの一部に組み入れるという使い方が良いと思われます。